うろ覚え

授業をしていると生徒のうろ覚えや記憶違いがよくあります。
生徒だけでなく、私自身もしばらく使っていないようなことを聞かれると忘れてしまっていることがあります。

原因として大きいのは、覚えなければならない知識の反復が足りないことですが、最近の傾向として学習にICTが使われるようになったせいで字を書かなくなったことが挙げられると感じています。

長年教育にかかわってくる中で、字を書くことを面倒くさがる生徒は数多くいました。
そのような生徒になぜノートを取っていないか尋ねると「覚えたから書かなくて大丈夫」、「分かっているから書かなくて大丈夫」とか言うのですが、その場では理解していても、そのときは覚えていても時間が経てば忘れてしまいます。

また、字を書くことが記憶するために重要な理由として、見るだけに比べて一つの単語、一つの公式を見ている時間、考えている時間が長いことにあると考えています。
見るだけであれば、たくさんの情報に触れることができますが、小学生・中学生・高校生が学ぶような基礎的な知識は多くの情報に触れるより、しっかりと身につけることが重要と思います。

ノートを1回取るだけで記憶できるとは思いませんが、ノートを取ることを面倒くさがる生徒の傾向として、普段の勉強でも字を書かない傾向があります。

例えば、数学(算数)なら極力暗算で計算する。英語なら単語は見て覚える。問題を解くときにも1問1問解いて答え合わせをする。
一番良くないのは、間違えた時に答えを見て終わりにしてしまうことです。

逆にしっかりと書く生徒は、ノートを取って、問題演習でも書いて、解き直しもする。
この反復が記憶に大きく影響するものと思います。

是非とも字を書いて勉強するようにしてほしいと思います。