大学入試で高校の範囲外の公式・定理を使うことの可否について

大学入試の記述試験において、高校の学習範囲外の公式や定理を証明しないで使ってよいかということをしばしば聞かれます。

例えば、面積の1/12公式、ロピタルの定理、外積などです。

公式な決まりはないので私見になりますが、公式や定理を導くことを主題にした問題でなければ、通常は問題ないと考えています。

大学入試の記述問題では、答えを出すまでの過程で「ここまでできていれば〇〇点、さらにここまでできていれば〇〇点」と部分点が振られます。
たとえば、面積を求める問題で積分の式(インテグラルで書かれた式)に得点が振られたり、面積を計算した答えに点数が振られることは考えられますが、途中計算に部分点が振られるというのは考えにくいです。
論理的に間違っていれば途中計算で×になることもあるでしょうが、論理的に間違っていないのであればスルーするのが一般的だと思います。

大学側としてはしっかりと勉強してきた生徒が欲しいと思っているのに、高校の学習範囲を超えてより幅広い知識を身につけてきた解答に対して「高校の学習範囲外の公式を使ったから不正解」とするのは合理的ではないと考えます。

ただ世の中にはさまざまな考え方をする先生がいらっしゃるので、「絶対に大丈夫」と言い切ることはできません。

また、大学入試は各大学の学生として入学を許可するにふさわしい学力を備えているかどうかの試験であるのに対し、定期試験は学校の授業で教えたことが身に付いているかどうかを確認するための試験です。
学校で教えていない解法で解いた場合には、×になってしまう場合もあると思いますので、定期試験は学校の先生の指示に従って解くようにしてください。