定期試験の対策は過去問でやってはいけない

一部の個別塾や集団塾では定期試験の過去問を生徒から集めて、それを生徒に解かせることで試験対策にしていることがあります。

当塾としては、過去問で定期試験の対策をする事はお勧めできません。

しっかりと定期試験の勉強をした上で、定着度の確認のために過去問を解くのであったり、問題の出題形式を分析するために過去問をみるのであれば、一見、問題ないように考えられるかもしれません。

定期試験の場合、学校の先生としては範囲が限られていて、基礎的な問題・標準的な問題・やや難しい問題のそれぞれを出さなければならず、重要度の高い問題を出題しようとすると、似た問題傾向になることは避けられないことです。
そのため、定期試験の過去問をしっかりと身に付けておけば、一時的には得点が上がる可能性は高いと考えられます。

しかし、例えば「過去問をやったら同じ問題が出た。」、「いい点が取れた。」という成功体験を積んだときに、次の試験でもしっかりと試験勉強をした上で過去問をやるでしょうか?
おそらく多くのお子様は過去問への依存度が高くなり、総勉強量は減ってしまうと思われます。

中学校や高校の勉強は積み重ねになっていて、中学校1年生の勉強が2年生の勉強の基礎になり、2年生の勉強が3年生の勉強の基礎になるというように、下の学年の学習内容が理解できていないと、学年が上がるにつれてどんどん勉強が分からなくなっていってしまいます。

定期試験の役割はとても重要で、定期試験の勉強をしっかりと行うことで、数か月分の授業の内容を定期的に定着させることができます。

試験勉強をしっかりと行った上で過去問をやるのであれば支障はないかもしれませんが、過去問を使うことで勉強量や定着度が下がってしまうようであれば、その時は一時的に定期試験の得点が上がるかも知れませんが、長期的に考えると学力が下がり、定期試験の得点も下がってくるものと思います。

当塾では、定期試験の問題分析は行うものの、過去問に依存することなく、教科書・プリント・問題集などを中心に勉強し、未来を見据えたしっかりとした土台作りを行うように心がけています。